腰痛の症例
〇 80代 女性 主婦
〇来院されたのは
70歳の時(約10年前)、変形性膝関節症の診断を受け、両膝の手術を受けた。
元ソシアルダンスの講師をしていた。
1年前、歩行中に男性の乗った自転車と接触し転倒。
膝の痛みが出始め、やがて腰痛を発症した。
趣味のサークルのお仲間から当院を紹介され来院。
〇症状
初診時の症状として
昨年11月に自転車と接触し転倒してから歩くのが苦痛。
歩いていてO脚になってくると疲れるのでゆっくりでも膝と膝を擦るように歩いている。
階段の上り下りは痛く、しっかり手すりをもってゆっくり行っている。
しゃがむ動作も膝、腰に痛みが出る。
夜寝るときも膝の痛みで目が覚めることがある。
重心が右に傾いていて「恰好悪いので姿勢も治したい。」
腰痛の他、膝に水が溜まり整形外科で時々水を抜いている。
〇原因
検査より
立つ、仰向け、うつ伏せの姿勢になってもらいました。
正座はできない。
膝はO脚になっており膝をかばうため右にバランスが傾いている。
背骨は上方に行くほど右に歪んでいる。
肩は左肩が上がり、右が下がっている。
腰痛の原因はひざの痛みをかばうために起きている。
〇実際の施術としては
≪初回の施術.≫
腰の痛みをとるために、同時に膝の痛みもとることを説明し、ひざの痛みのための運動を説明しました。
特定の部位に緊張があり、かつ呼吸も浅いので全身を弛める施術を行った。
仰向けに寝るのにも膝を伸ばすと膝も腰も痛いので膝の下にクッションを差し入れる。
≪2回目の施術≫
3日空けて。
初日の治療を受けた後、強い空腹を覚えたこと。
久しぶりに熟睡できたことなどをうかがう。
治療の翌朝は筋肉痛のような症状が出た。
さらに膝の可動域を増す治療。
腰部の柔軟性の回復を促進する手技を行う。
仰向けになった時の膝下のクッションは必要。
≪3回目の施術≫
前回から4日空けて。
段々腰が伸びてきているのが自分でもわかる。
「筋肉痛がやっと取れてきました。」とちゃんと運動を続けておられる。
まだ歩行には膝の痛みを感じるが腰は軽くなった。
さらに膝・腰を整える施術を行う。
膝下のクッションは初回の半分の薄さで痛みを感じない。
この後週に1回の治療を続けられた。
8回の施術の後、膝の経過とともに腰痛は薄らいでゆき徐々に施術期間を延ばしていきました。
調整のため今も時々来院されています。